サタデイ・ナイトの渋谷は人が少なかった。

僕にとっては初雪。通勤路。

なんだかドタバタしたな。
もともとはユングマスタードのライヴをヴィデオを撮りに行く予定だった。しかし仕事がちょっとヤヴァ目になってきたのでキャンセル。その後、仕事もある程度安定をみせたかな、という所で岩男が「行くかい?」と譲ってくれたのが怒髪天のライヴ・チケット。ズバリ聴いた事がなかったのでターナーさんに「こんな感じ」って教えてもらって行く気になっていたらやっぱり仕事が変な流れになってしかも雪で電車は遅れて・・・。
AXに着いた時はちょうど始まったところだった。お客は一杯。わ〜お。1700人ほど入っているらしい。
「R&E(リズム&演歌)なんだよ」と教わっていたけどなるほど、ヴォーカルは完全に北島三郎だ。あまりにあけっぴろげな直接的で赤面したくなるような歌詞も、この節回しだったら良しとするべきだろう。
しかし進行は変。喋りすぎなもので、ブツブツと熱気は途切れ、アンコールでもしみじみと語り出し、どう見ても盛り上がりチューンなはずなのに、そのMCを引きずって会場の誰もが微動だにしない。いいのかこれで?実際MCが売りの一つになっているのは良く分かる。何度も会場を爆笑の渦に巻き込んでしまうほど軽快だ。しかしその分重い時は重く、曲よりもMCが完全演歌になっている。「全然関係ねえけど」と言いながらも「1700人」を連発するあたりが田舎の気のいい兄ちゃん振りを発揮していて、笑いとともに涙も誘う。
かの昔、「武道館、小っちぇえなぁ〜!」と豪語していた甲本ヒロトも、根本に流れる演歌節が魅力の一つになっていた。実際、武道館はステージに立つと案外小さく感じる(裏方として見ました)ものだが、甲本ヒロトは間違いなく、リハーサルの時に空っぽの客席を眺めながらああ言おうこう言おうと決めていたと思う。初武道館の喜びを言葉でなく体で表し(ステージから転落するとか!)、MCで直接的にどっぷりの言葉を使わないようにと。お礼の言葉は勿論あったけれども、染みったれないように最大限の努力を払っていたように思うのだ。
怒髪天のライヴを観て、それから本物の演歌を聴きに行こうという人は(多分)いない。それは、音楽性だけではなく、何よりも視点の違いを感じるからだ。どこか冷めている部分があるからこそ、演歌(人によってはブルースと言うのだろうが)の部分が際立つ。だからこそ面白い。そのバランス具合が、とっても大事だと思うのだ。
今日のライヴ、とても楽しかったのに、その間の悪さがどうしても最後に残ってしまった。あのMC、魅力なのだからこそ逆に、厳選して3分の2に削れていたら、軽く倍以上は楽しめたのではないかな、などと初見の人間は感じてしまったのだがどうだろうか?増子兄ィ。
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でもなんか、嬉しいね。こういう所に居合わせる自分が。一年前では考えられないね。持つべきものは友だ。サンキョ岩男。もう一回愛を送っておこう。
(22/01/2006)

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