5時前?くらいだったか。リビングのソファーで寝ていた兄が、我々(母+姉+甥+僕)の寝室に飛び込んできた。
「おい起きろ起きろ!」
父、逝く。というより逝ってた。眠ったまま息を引き取ったみたいだ。
おそらくきっと、最後はラクに過ごせたのではないかと、少なくとも数日前の24時間悶え苦しんでいた時に較べれば遥かに落ち着いた状態で死ねたのではないかと、だからまあ良かったんじゃないのかと、思う。
早朝から上司と部下にメール攻撃で欠勤連絡。
7時半頃に主治医が来てくれて死亡確認。これでようやく法的に死人と認められる。
このころ、もう硬直が始まり手足は冷たくなっていたが、腹だけはあったかい。そういうものなんだね。
それから介護士?の人達が体を掃除、服を着替えさせてくれる。げっそりミイラのようになっているので(これはとても正しい死体のあり方だと思う)新品のおしゃれ服もブカブカ。お気に入りの帽子までもがブカブカ。まあしょうがないやね。
更に葬儀屋との打ち合わせが続く。
母や兄や姉や兄嫁はあれこれバタバタと動き回る。いやぁ、本当にこういう時って人間出るよね。こちとら、まったくの役立たず状態だったもん。しかも、あっさり眠気に負けるし。
昼過ぎに仮眠(といっても多分しっかり1時間以上)。そしてそうめんをいただき(準備は兄嫁まかせ)、出発。
いったん職場に顔を出し1時間ほどどうでもいい書類やどうでもいい話を片付けることに費やしてから、ようやく自宅。昨日の晩からほったらかし、しかも猛暑の部屋でバズもネコもタミも元気なさげで待っててくれて申し訳ない。
シャワーを浴びて再出発。
上福岡では次兄と叔父と叔母が増えていて姉と甥が減っていた。それから僕の連れも合流し、夕飯を一緒に取る。この時点で僕以外は完全に初対面、しかもそのうち一人は既に死人というなかなかシュールな状況だったはずなので、申し訳ないしありがたい。もちろんその想像がついた上でお願いして来てもらったんだけど。
長兄次兄がいてくれるというお言葉に甘え、明日の納棺は全ておまかせすることにして連れと共に帰宅。
僕にしてみるとなかなかクルマ運転三昧の一日だったので、まず、呑む。そしたらあれこれ話が止まらなくなり世も更ける。
いつの間にか寝てた。
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そういえば今日は、両親の結婚記念日だったんだとか。これを間に合ったとすべきか間に合わなかったとすべきか悩ましいところだけれども、日付変更線を跨いだということで、まあ良かったとしたい。そこまでは、父もなんとかふんばった。それが最後の母への愛だった。という美談にしておきたい。

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